【週刊 戦略調達 vol.84 2010.11.16】
価値創造とコスト低減を両立させよう

【個別受注品の見積業務の効率化セミナー】

提携先のアルファパーチェスのセミナーになりますが、個別受注品の見積
業務の効率化セミナーのご案内です。

ベテランが持つ「要件から製品仕様を特定、構成部品を選択するノウハウ」
等をルール化し、お客様の要件から、必要部材を広い出すものづくりのナ
レッジDBと自動BOM生成ツールの「SPBOM」と、SPBOMを活用して見積シミュ
レーションが行える「Cotta」の紹介です。今回は、調達、購買、開発購
買での活用に絞ってのセミナーとの事です。

日時:12/2(木)14:00~16:15 [13:30 受付開始]
場所:ソリッドスクエア 西館 会議室3
      神奈川県川崎市幸区堀川町580
受講料:無料。但し、事前登録制、定員に達し次第締切との事ですので、
        ご興味ある方はお早めにお申し込み下さい。

個別受注品の設計、調達、製造は一品々々が特別で、効率化、システム化
が難しいと考えられていますが、それに対しての一つの解になるものかと
存じます。

詳細、参加お申し込みは⇒
http://www.exa-corp.co.jp/events/000441.html

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【今週のトピックス】

日本経済新聞の編集委員 小平龍四郎氏が「『アイワ』を覚えていますか
(2010年11月9日 日本経済新聞 14面)」と題するコラムで、最近の円高と
企業の海外への移転について批判をしている。

概略は、

「円高はどんどん進む。法人税も高い。政府は当社を日本から追い出し
にかかっているとしか思えない。海外移転は資本の論理からして当然であ
る。」と円相場が1ドル=79円75銭の最高値へと上昇基調をたどった1994~
95年当時の音響機器メーカのアイワの卯木肇社長の発言からコラムは始ま
る。

次いで、コラムは、アイワの成功について述べる。「アイワの海外生産比
率は当時すでに80%超。」「円高のまっただ中の95年3月期、連結経常利
益は179億円まで伸びた。円高の対応の先駆者は転落も早かった。2000年3
月期からはAV不況で赤字が3年続き、親会社のソニーが吸収、08年春にアイ
ワブランド製品の販売停止が発表された。」

どうやら小平氏はアイワの凋落を海外展開に求めたいようだ。氏は、「技
術やノウハウなど日本に残せるものはきちっと残したい。円高がさらに進
めばもう一段の海外展開をせざるをえないが、それは絶対に避けたい(日
立製作所の三好崇司副社長)」「下期に1ドル=82円の想定で利益を出す
ことが、日本でものづくりを死守する条件となる(トヨタ自動車の小澤哲
副社長)」と日本でのものづくりを死守しようとうする経営者のコメント
を紹介。最後に、「01年にソニー専務からアイワ社長に転じた森本昌義氏
は『デジタル家電の技術に通じた人材が数人しかいなかった』現実を前に
肝をつぶした。ミニコンポをはじめとするアナログ製品の海外生産にかけ
たアイワは、半導体やインターネットなど次世代技術を研究する動機に乏
しかったのだ。ソニーは『グループ内の低価格ブランドとして生かせない
か』と考えたが、技術の空洞化は想定を超えていた」と締めくくっている。

果たして、アイワの凋落は海外展開によるものだろうか?別の理由による
ものではないか。このコラムでも、JPモルガン証券株式調査部の北野一チー
フストラテジストの「円高に過剰に反応して海外展開を急ぎすぎれば、製
品の付加価値を高める企業努力が後手に回りはしないか。」とのコメント
を紹介している。

このコラムで北野氏のコメントを取り上げたのは、円高に過剰反応して海
外に生産移転するのはよくないと戒めるつもりのようだが、アイワの凋落
の原因は、製造の海外移転ではなく、北野氏の指摘するところの「製品の
付加価値を高める企業努力」や、AV製品のデジタル化やネットワーク化の
波に遅れたことにみられる、お客様に対して、新しい価値を提案する能力
を培うことが後手に回ったことによるものと考えられる。

海外生産、海外調達は、もともと価値を創造するものではなく、設計で創
造される価値を実現するものだ。調達、生産で作られるものは、価値では
なくコストである。調達、生産でコストが抑制されれば、当然、相対的な
価値は高まる。

価値創造は企業の当然の役割だ。たとえ、80円を切るような円高になって
もこれは変わらない。一方で、その価値をお客様が払ってもよいと思う価
格以下で届けることも企業の役割だ。それでなければ、モノは売れない。
つまり、価値創造とコスト低減を両立させていかなければならない。

一つの部門で価値創造とコスト低減とを追いかけるのは難しいが、幸いな
ことに企業は、開発、設計、調達、製造と役割によって部門が分かれてい
る。開発、設計は価値創造を、調達、製造はその価値の実現をより低コス
トでと役割分担をしながら、それぞれの役割を追求していくことで、価値
創造とコスト低減の両立という難しい課題を成し遂げることができる。

グローバル競争、ハーフエコノミー、長期的資源高のトレンド、加えて円
高。こうした未曾有の環境の中で、価値創造とコスト低減を両立させてい
くには、これまでにない挑戦を続けていくことが不可欠だ。環境が大幅に
変化する中で、現状にしがみつこうとしていては、価値創造どころか、現
状維持すらできない。

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【第5回テキサス大学オースティン校 McCombs MBA 非公式分校】

前回の非公式分校では、ツイッターについて取り上げました。ディスカッ
ションの結果、BtoCだけでなくBtoBの中で様々な活用方法があることが伺
えました。

第5回は12/3(金)19:00から開催されます。

今回のテーマはコミュニティの貴社ビジネスへの活用です。今回は、非公
式分校そのものを取り上げ、非公式分校を中心にどうコミュニティを形成
するかなどをディスカッションしていく予定です。

第5回の詳細、参加申し込みは⇒
http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=36476

非公式分校の詳細については⇒
http://www.insightnow.jp/communities/id/79
をご覧下さい。

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【2010年ストラテジックソーシングベンチマーキング継続調査】

弊社では、調達・購買業務のあるべき姿と日本の現状、各社様の状況を明
らかにするストラテジックソーシングスコアカードを活用したベンチマー
キング調査を継続的に行っています。

当調査は日本の調達業務の礎づくりという観点から、無料にて実施してい
ます。調査にご協力頂いた方には、漏れなく2010年春に実施した調査・分
析結果をまとめた「2010年ストラテジックソーシングベンチマーキング調
査報告書」ならびに次回更新版(2011年春実施予定)を差し上げます。

調達業務のあるべき姿、他社との比較の中での貴社の現状、今後の改善点
を把握する上で、参考になる情報を提供できるかと存じますので、より多
くの方々にご協力賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

当調査の詳細と継続調査への参加申し込みについては
http://www.samuraisourcing.com/service/benchmark/ をご覧下さい。
    
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【株式会社 戦略調達からの他の情報提供のご案内】

※弊社からの情報提供は、調達・購買・物流関連業務に携わっている方向
けに行っているため、企業・機関・団体様を特定できない場合や、コンサ
ルティング業やソリューション提供業の方の申し込みについてはお断りさ
せて頂きます。ご理解ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

■「購買プロフェッショナルマネジメント企業から見た購買の方向性」講演
資料公開中

当資料では、間接材、本社購買、総務購買、販売管理費品目を中心とした
購買業務の方向性と、日本企業のこれらの購買業務の現状、今後の取組の
具体的な方向性についてご紹介しています。

間接材の購買を担当されている方は是非ご覧下さい。まだ、弊社のweb会
員でない方は、これを機に是非ご登録頂ければと存じます。

既に弊社web会員様で講演資料をご覧になりたい方はこちら⇒
http://www.samuraisourcing.com/member/pdf/100827_ssi_Biznet.pdf

web会員登録のお申し込みはこちら(無料)⇒
http://bit.ly/aEJAK0

■調達・購買コスト削減、業務改善にお悩みの方必見!「どこから始める
 調達・購買コスト削減?」セミナーテキストを無料配布】

弊社では、先般開催し、高い評価を頂いた「どこから始める調達・購買コ
スト削減?」セミナーテキストを無料配布しています。

詳細はこちら⇒http://samuraisourcing.com/news/post_10.html

セミナーテキストの申し込みは、タイトルを「どこから始める調達・購買
コスト削減セミナーテキスト希望」として、

    * お名前
    * 会社名
    * 部署名
    * 役職名
    * お勤め先メールアドレス
    * 電話番号

をご記入の上、ms1@samuraisourcing.com 宛に、もしくはこのメールの返
信にてお申し込み下さい。

■調達・購買から始める環境経営、環境調達.com
弊社では、喫緊の課題である環境問題に調達・購買活動から貢献すべく、
環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それに資する優良なサ
プライヤの紹介など、企業の調達・購買活動からできる環境経営に関する
情報発信を行う、環境調達.comを運営しています。

環境調達.comはこちら⇒ http://samuraisourcing.com/knowledge/green/

環境調達.comの開設に合わせて、毎週木曜日+都度、環境調達.comの新着
トピックスを無料でお届するメールマガジン「環境調達.com」の配信も開
始しました。メールマガジン「環境調達.com」のご購読はこちら(ご購読
は無料)⇒ http://www.mag2.com/m/0000293666.html

■調達・購買部門のマネジメントblog 「調達・購買部門の縦と横」
調達・購買部門のマネジメントのあり方について、1.部門マネジメント、
2.体系化、3.実践という弊社独自の視点により、ブログ形式でまとめ、弊
社サイトにご登録頂いた方に限り公開しています。詳細はこちら⇒
http://samuraisourcing.com/knowledge/blog/

■調達・購買プロフェッショナル登録
当制度は、弊社でのポジションの有無に関わらず、調達・購買業務でキャ
リアを形成したいという方々に、希望する調達材カテゴリやご経歴などを
伺い、適したポジションの募集が生じた場合に、優先的にご登録頂いた方
へ働きかけるものです。

ご登録頂いた方には、定期的情報提供やトレーニング、各人の研鑽を目的
としたディスカッションセッションなどへのご招待といったメリットがあ
りますので、是非ご登録をお願いします。詳細はこちら⇒
http://samuraisourcing.com/recruit/recruit/entry.html

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【弊社のお勧め】

■『 中国調達とものづくりの現場から』(メルマガ)
バイヤーキャリア15年、中国調達7年の産機部品バイヤーのZhenさんの中国
調達実践論。その視点は、中国調達だけでなく、すべての調達に通じます。
無料購読はこちら⇒ http://www.mag2.com/m/0000241825.html

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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

現状を変えないでいる事は心地良いものです。

挑戦に失敗はつきもの。探せば、どんな挑戦にも、必ず失敗の前例が見つ
かる事でしょう。

現状に挑戦しなければいけない時に、そうした前例を理由に挑戦を押しと
どめるのは誤りと考えます。そうした前例の失敗の根本原因を学び、現在
の環境と比較した上で、同じ過ちを繰り返さないように、その対策を新た
な挑戦にどう織り込むかを考えることが正しい態度ではないでしょうか?
(山本)

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【週刊 戦略調達】
■発行者 株式会社 戦略調達 中ノ森 清訓
 www.samuraisourcing.com
■発行日 毎週火曜日
■創刊 2009/4/16
■ご意見、ご感想、お問い合わせは ms1@samuraisourcing.com
  トピックスの選定や構成も皆様の声に合わせていきます  ので、ご意見、
  ご感想をお寄せ下さい。(このメールへの返信でできます)
■引用、転送などは、出所を明記して頂ければ、了承を得たものとします。
■よろしければお知り合いや職場の方々へ、この「週刊 戦略調達」をご
 紹介・ご転送下さい。「週刊 戦略調達」のご購読申し込み(ご購読無
 料)は⇒ http://www.mag2.com/m/0000288812.html

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