ナレッジ  » 週刊 戦略調達 vol.66 2010.7.13

【週刊 戦略調達 vol.66 2010.7.13】
期待も投資もしなければ良い仕事がされる筈がない

【2010年ストラテジックソーシングベンチマーキング調査結果のご案内】
~日本の調達・購買部門は、コストセンターと認識されパフォーマンス管
理が不十分、人員の手当て不足、IT・ツールの導入不足が課題

まず、お忙しい中、当調査にご協力頂いた多くの方々には御礼申し上げま
す。お陰様で、無事、本調査報告書をまとめることができました。

本調査により、日本の調達・購買部門は、コストセンターと認識されパフォー
マンス管理が不十分、人員の手当て不足、IT・ツールの導入不足が課題で
あることが明らかになりました。

調査結果のまとめは、http://www.samuraisourcing.com/news/100708.html
にてご覧頂けます。

また、今回の調査により、日本の調達・購買機能の更なる向上には、業種
別、規模別などの属性別分析や時系列の推移等のより詳細かつ継続的な分
析が求められることから、今後も本調査を継続し、定期的に調査結果をま
とめていくことと致しました。

当調査の詳細と継続調査への参加申し込みは
http://www.samuraisourcing.com/service/benchmark/ をご覧下さい。
   
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【第1回テキサス大学オースティン校
  McCombs MBA 非公式分校開催のご案内】

弊社の活動ではなく、代表の中ノ森の私的活動ですが、第1回テキサス大
学オースティン校 McCombs MBA 非公式分校の開催についてご案内します。

詳細はこちら( https://www.insightnow.jp/communities/id/79 )をご
覧頂きたいのですが、McCombs MBA 非公式分校は、McCombsのMBAプログラ
ムの教育方法を参考にしながら、自分達で最新のマネジメントに関る知識
を修得し、それを自分達が抱えるリアルの問題解決に用いて成果を上げる
と共に、知識を本当に使える自らのマネジメントのナレッジとしていくコ
ミュニティ、場、活動として展開していくものです。

尚、立ち上げメンバーがテキサス大学オースティンで学んだ経験を日本の
活性化に役立てたいというのがこのコミュニティの発端のため、名称はテ
キサス大学オースティン校 McCombs MBA 非公式分校になっていますが、
参加者はテキサス大学関係者やMBA取得者である必要はまったくありませ
ん。この非公式分校はテキサスの「来る者は拒まず」の雰囲気を受け継ぎ、
MBAを持っていない方、MBAをこれから目指す方、テキサス大学以外でMBA
を取得された方、何れも大歓迎との事です。資格や肩書きではなく、マネ
ジメントの知識を実際の現場でのリアルな問題解決に使えるようにしたい
という意欲があれば誰でも参加できる場です。

記念すべき第1回は、リーダーシップをテーマに7月16日(金)19:00から
開催されます。第1回の詳細は以下の通りです。

■ マネジメントトピックスに関るディスカッション
◇日時:7月16日(金)19:00-20:00
◇テーマ:リーダーシップ
◇マネジメントトピックス:鋭意作成中
◇参考図書:「徹底のリーダーシップ」ラム・チャラン著 プレジデント社
 (参照リンク: http://amzn.to/d4njjb )
◇開催場所:株式会社 戦略調達オフィス セミナールーム
( http://www.mapion.co.jp/m/35.68215_139.736241666667_9/ )
東京都千代田区麹町6-2-6 ユニ麹町ビル4階(JR 四谷から徒歩2分。1階に
みずほ銀行が入っております。入口は建物を正面にみて左脇です。     
◇費用:1,000円(税込)。当日会場にてお支払い下さい。必要な方には
領収書を発行します。

■ Think&Drink
◇日時:7月16日(金)21:00頃から
◇開催場所:YOTSUYA BREWERY(新宿区四谷1-8 中川ビル1F)
http://r.gnavi.co.jp/g608302/map1.htm
Tel.03-3353-1009

■ 申込方法
マネジメントトピックスに関るディスカッション、Think&Drinkの何れも会
場設定の関係上、予め http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=29953
から、お申し込み下さい。

■ 詳細お問い合わせ先
このメールへの返信で構いませんので、弊社宛ご連絡下さい。
   
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【今週のトピックス】

最初のご案内にありますように、2010年ストラテジックソーシングベンチ
マーキング調査結果をまとめました。

調査結果につきましては、発表資料をご覧になって頂ければと存じますが、
率直に申し上げて、日本の調達・購買業務は予想以上に遅れている、そし
て、悪い状況にあるというのが、今回の調査を実施しての実感です。

こうしたことは、今までのお客様とのコミュニケーションで薄々は感じて
いましたが、ここまで悪いとは思っておらず、今回の調査で数字としてはっ
きり感じることができました。たとえば、日本における調達・購買機能の
全体的な特徴が、全項目の平均がベストプラクティスの5に対して2.6、
I. 全社的な調達戦略と調達機能の確保が2.6、II. 材別の調達戦略の立案・
実行力が2.7、III.調達の成果を上げるための手法が2.6、IV.IT・ツールの
活用が2.3と、どの領域においても多くの企業がまだまだやるべきことが
あると認識していること、特に、IT・ツールの活用が調達・購買業務で進ん
でいないことが明らかとなっています。

こうしたファインディングの中でも最大かつ弊社でも驚きであったものは、
マネジメントに調達・購買業務の本質、重要性が理解されておらず、この
断然が埋まらない限り、日本の組織的な調達・購買機能、調達・購買力は
改善しないという点です。当然、こうした断絶がある企業では、コスト低
減も経営者が思うように進むはずがありません。

今回の調査では、以下の幾つかのファインディングから、上記のような結
論に至りました。


■コストセンターと認識されパフォーマンス管理が不十分

本調査で調達担当者一人当たり年平均案件数を調査したところ、こうした
データを調べたことがないという回答が28名中3名、未回答が6名と、かな
りの企業で一人一人の調達担当者のパフォーマンス、生産性を把握してい
ないことが伺えます。これは、スコアカード回答の全体の平均でも「調達・
購買部門の生産性の管理」が1.84と2番目に低い項目であったことからも
明らかです。


■調達に必要な人員の手当不足

調達担当者一人当たり年平均案件数は全体の平均で1029件、この数字が
1000件以上の企業は26社中6社となりました。これは、年間の稼動日を240
日とすると、仕様の確認・確定に始まり、調達案件戦略の策定、新規サプ
ライヤの開拓、サプライヤからの提案書、見積書の査定、契約書の締結な
どの一連の調達業務を毎日4件行わなければならないということになり、
とても不可能な数字です。未回答の9名の企業でも調達担当者が数えられ
ない位、多くの調達案件を抱えていることが予想され、恐らく、このよう
な環境に置かれては、調達というよりは、発注に近い形で購買要求をその
まま所定の取引先に流すしかないという状況に調達・購買部門が追い込ま
れていることが伺えます。


■取組み不足が目立つのはITや重要だけれども難しいテーマ

「調達・購買部門の生産性の管理」の他に、回答各社のスコアが低かった
項目は「eRFx、リバースオークション、カテゴリソーシングツール」「契
約管理ツール」といったIT・ツールの活用に関る項目です。これらのは平
均スコアは2に至りませんでした。

企業毎のバラツキが大きい項目には、「ワークフロー、カタログ購買」
「コスト低減機会分析、支出管理ツール」「EDI」のすべてIT・ツールの活
用に関る項目が上位3項目となりました。次いで、企業毎のバラツキが大
きい項目には、「組織目標の設定とそれらの経営方針・戦略とのリンク」
「調達・購買部門の生産性の管理」「調達組織と社内ステークホルダーと
の関係」のトップマネジメントや事業戦略と調達・購買機能の整合を問う
ものや、「サプライヤ選定基準」「仕様の明確化と精度、品質管理」「サ
プライヤとの適正な関係」といった担当者に任せがちで組織だって取り組
むのが難しいもの、「環境負荷低減とグリーン調達」「集中購買とカテゴ
リーソーシング」といった重要だけれども難しいテーマのものが並びまし
た。

IT・ツールの活用にしても、トップマネジメントや事業戦略と調達・購買機
能の整合にしても、組織だって取り組まなければならないものにしても、
調達・購買担当者や部門だけが頑張っても限界があるものばかりです。


これらが、経営者、マネジメントに調達・購買業務の本質、重要性が理解
されていないため、組織の調達・購買機能が本当に果たさなければならな
い役割が部門に対して示されていないと結論づけた理由です。

経営者が、部門や担当者に本当に果たさなければならない役割が示せてい
ないということは、部門や担当者に対して、適切な期待を持てていないと
いうことです。根拠もなく「コスト削減を半減せよ」と結果だけ求めるの
は、期待ではなく、無責任です。いや無責任どころか、根拠のない無謀な
結果だけの要求は、現場や担当者の意欲をそぐといった意味から害悪です
らあります。

必要な人員やIT・ツールへの投資がなければ、それに見合った成果しか上
げられません。単なるコストセンターと捉えられ、頭数や人件費総額のみ
で管理され、個々の仕事の質や成果を問われず、必要な人員やツールも割
当てられなくて、どうしてそうした担当者や部門が仕事に意欲を持って取
り組み、成果を挙げ、育っていくでしょうか?

幾ら個人が頑張っても、一人の力には限界があります。だからこそ、事業
は、組織、企業で行なうのです。しかも、調達・購買業務は、開発、設計、
ユーザー部門などの要求元や製造などのオペレーション部門との間をつな
ぐ横串機能の業務です。黙っていても大きな成果を上げるスーパーバイヤー、
カリスマバイヤーの登場を待つというのでは、経営、マネジメントとはい
えません。

たしかに、経営、マネジメント不在の主な原因は経営者、マネジメントに
あります。とはいえ、何もせず座して「調達・購買部門、担当者の地位向
上を」と唱えているだけの部門、担当者にもその非はあります。

結局、この問題の根本は経営者の調達・購買業務の本質に対する理解不足
に帰結します。ですので、何もしなくても、突然経営者が調達・購買部門
の重要性に気づいて、もしくは優秀な経営者が空から降ってきて、いきな
り調達・購買部門の梃入れをするということは殆どないでしょう。

担当部門として、調達・購買の機能について、機会を捉えて経営者を啓蒙
すると共に、今ある時間、リソースの中でできる限りの成果を少しずつで
も出した上で、「これだけの時間、人員、投資をして頂ければ、コスト低
減額を倍に、これだけあれば10倍にできます」と、具体的成果を以って、
その役割、重要性を経営者、マネジメントに理解してもらう必要がありま
す。地位は待っていれば与えられるものではなく、勝ち取るものです。ま
た、人は理論だけではなかなか理解せず、具体的成果、実績がないとそう
簡単には納得してくれません。

とはいえ、現在の日本の調達・購買機能の低迷は、経営、マネジメントの
の理解不足による非の方が大きいかなと思います。今回の調査が、少しで
もこの断絶を埋め、調達・購買部門に対して、正しい期待値が設定され、
その機能に正しい投資が行なわれ、その結果として、その企業の損益分岐
点の大幅引き下げという大きなリターンを得るきっかけになることを願い
ます。

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をご記入の上、ms1@samuraisourcing.com 宛に、もしくはこのメールの返
信にてお申し込み下さい。

※当資料の配布は、調達・購買・物流関連業務に携わっている方向けに行っ
ているため、企業・機関・団体様を特定できない場合や、コンサルティン
グ業やソリューション提供業の方の申し込みについてはお断りさせて頂き
ます。ご理解ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

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弊社では、喫緊の課題である環境問題に調達・購買活動から貢献すべく、
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※「調達・購買部門の縦と横」は、調達・購買・物流関連業務に携わって
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同業他社様からの申し込みにつきましては、お申し込みをお断りさせて頂
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■調達・購買プロフェッショナル登録
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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

週刊 戦略調達のまぐまぐでの読書登録数が300人を超えました!

応援ありがとうございます。比べて、環境調達.comはちょっと伸び悩んで
います。あまり表立って言ってはいませんが、環境調達.comは開発購買の
ヒントがいっぱいです。なぜなら、環境経営は、より少ない資源、エネル
ギーで、より大きな機能を得るという点で、開発購買の視点と重なる部分
が多くあります。

という訳で、週刊 戦略調達の応援も引き続きお願いしたいのですが、そ
れだけでなく、環境調達.comも応援よろしくお願い申し上げます。

環境調達.comの登録はこちらから⇒
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(山本)

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【週刊 戦略調達】
■発行者 株式会社 戦略調達 中ノ森 清訓
 www.samuraisourcing.com
■発行日 毎週火曜日
■創刊 2009/4/16
■ご意見、ご感想、お問い合わせは ms1@samuraisourcing.com
  トピックスの選定や構成も皆様の声に合わせていきます  ので、ご意見、
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