ナレッジ  » 週刊 戦略調達 vol.41 2010.01.19

【週刊 戦略調達 vol.41 2010.01.19】
日本人は市場よりも交渉がお好き

【「不敗のBtoB取引交渉入門(買い手企業編)」ワークショップのご案内】

2/3(水)より隔週計4回に亘る「不敗のBtoB取引交渉入門(買い手企業編)
」勉強会、ワークショップを開催します。

ネゴシエーション、交渉術に関わるセミナーや書籍はあまたありますが、
役に立たないものが多いとお感じになっていませんか?それは、BtoBの取
引交渉は、特殊な要因があり、「相手をYesと言わせる」「Win-Win」だけ
では、成果が上がらないからです。

この勉強会、ワークショップでは、BtoB取引交渉の買い手企業の立場に特
化し、一般的なネゴシエーション、交渉術による成果を阻むBtoB取引交渉
の特殊な要因を明らかにした上で、それを克服するBtoB取引交渉の進め方
を習得していきます。

各参加者がご自身の担当している交渉案件を持ち寄って、学習したフレー
ムワーク、手法、テクニックを各自の交渉案件に当てはめていきますので、
講師や他社の調達・購買プロフェッショナルの知恵や力を借りながら、そ
の場でご担当の交渉の改善を図れます。

是非、ご参加頂ければと存じます。詳細、申し込みはこちら⇒
https://www.insightnow.jp/communities/id/54
(※webメディアのINSIGHT NOW!様主催のため、参加にはこちらへのユー
ザ登録(登録無料)が必要となります。)  

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【「週刊 戦略調達と環境調達.comで2009年を振り返る」企画へのご協力
のお願い】

記事投票にご協力頂いた方、早速にありがとうございました。

2010年の企画第一弾のご協力引き続きお願いしています。2009年を振り返っ
て、2010年を占います!

当誌「週刊 戦略調達」と、調達・購買からできる環境経営に関する情報
発信を行う「環境調達.com」、これらの記事で2009年を振り返ってみませ
んか?

それぞれの記事一覧の中から、2009年を最も象徴しているなぁと思われる
ものをお選び下さい。集計の結果で弊社にて現在の世相を占います。30秒
と掛かりませんので、よろしくお願い申し上げます!

「週刊 戦略調達で2009年を振り返る」記事投票はこちら⇒
http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=24374

「環境調達.comで2009年を振り返る」記事投票はこちら⇒
http://www.smaster.jp/Sheet.aspx?SheetID=24373

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【今週のトピックス】

農林水産省は、全国米穀取引・価格形成センター(コメ価格センター)に
ついて、廃止を含めあり方を見直すとの事です。コメ価格センターは、
1990年に、食糧管理制度下で硬直的だった価格形成に、需給動向などを反
映させることを目指し、設立されました。
(出所:2010年1月8日 日本経済新聞25面)

今回の見直しは、センターが市場として機能していない事にあります。ピー
ク時の1997年産で約103万トンの取引がありましたが、農協など売り手に
対する上場義務がなくなった04年から取引数量が減少、09年産の落札量は
約600トンにとどまりました。これでは、設立の目的であったセンターで
の取引価格による指標価格の形成の役割を果たしているとは言えませんの
で、今回の見直しとなった訳です。

これでは見直しは当然ですが、弊社が不思議に思ったのは、売り手である
農協も買い手である流通業者とも、自由に価格交渉できる相対取引を望ん
でおり、上場数量が細っているとの記事での原因説明です。市場よりも相
対取引の方が、効率的かつ公正な価格形成ができる!?果たして本当にそ
うでしょうか?

センターでは、売り手が指値をし、平均落札価格が指値と同じになると入
札が終了し、余ったコメは落札残として、相対取引に回ります。実際には、
全農などの売り手が予め指値を高値で設定し、買い手から見れば、センター
で応札するより相対取引の方が安くなるという事を行っているために、取
引が細っているというのが実態のようです。もともと、全農などの売り手
が、コメの市場取引を望んでおらず、ルールの不備をついて、市場を形骸
化させたのでしょう。

これは、売り手としては、当然の行為であり、責められるものではありま
せん。売り手から見れば、相対取引の方が、価格操作や価格以外の要素を
交渉に持ち込む事で、高い価格での取引が可能です。

しかし、買い手にとっては、この状況で相対取引に持ち込むメリットはあ
りません。見かけ上は市場価格よりも安く買えているので、社内説明がし
やすいという事位でしょうか。

コメ流通で買い手がこの売り手の行為を見逃しているのは、売り手との力
関係やコメ流通の閉鎖性、特殊性などがあるのかもしれませんが、総じて、
日本人は市場よりも交渉での取引を好む事が影響しているのではないかと
思われます。

経済学的には、市場が最も効率的かつ売り手と買い手に取り最も公正な資
源配分の方法であり、相対取引は、交渉の手間も掛かる上に、どちらか一
方が損をする事が多いです。それでも、日本で市場よりも相対が好まれる
のには、担当者が交渉の駆け引きを好む、自身の交渉の力を過信している
といった事が考えられます。周りにも、特に交渉が得意な訳でもないのに、
自分は交渉が得意と勘違いして、或いは自分の力を誇示する場として、モ
メ事が生じると、「交渉事なら俺に任せろ!」と腕まくりをしている上司
の方がいませんか。その根底には、日本には理論の軽視があると考えられ
ます。

日本では、理論的に話しをする人は「頭でっかち」と批判されがちです。
物流の現場では、サプライチェーンマネジメントの理論を無視し、採算を
度外視した「欠品率0%」といった非合理な目標が平気で掲げられていま
す。

実は、交渉学など理論の世界では、第三者の理論を軽視し、過度に自己の
力に頼むのは、「自分は優れている」「自分は状況をコントロールできる」
「自分は物事を理解している」と根拠もないのに考えてしまう、悲しい人
間の性によると既に明らかになっており、そうした性を利用した「くすぐ
り」戦術も用意されています。

確かに、理論にも玉石混交ありますが、正しい理論は、実験などを通じた
検証が行われています。経済学、心理学、交渉学などの人間の行動を対象
とした実験では、実際に各人がどのようにふるまうかを実験しますので、
実際には、日本人が重きを置いている経験の蓄積が凝縮されています。理
論は経験の先取りといえます。

囲碁や将棋の世界には、定石があります。定石は、ある局面で、お互いの
最善の手をパターン化したものであり、定石を外れた手には、その指し手
が必ず損をする対抗手段が用意されています。定石も一夜にして生まれた
ものではなく、長い年月を掛けた多くの指し手の研究により磨かれたもの
で、マネジメントや業務に関する理論は、囲碁や将棋の定石にあたるもの
です。

経営、業務、仕事において定石とされる理論を軽視し、自分の知識、経験
のみに頼るのは、将棋、囲碁の名人に、駒の動かし方も知らない素人が、
ハンデをもらわずに挑戦するようなもの、ステルス爆撃機を竹槍で迎撃し
ようとするようなものです。尚、人間には、間違いである事が証明されて
も、慣れ親しんだものは正しい、良いものと思い続けてしまう悲しい性が
あります。営業マンが渋る買い手の許に日参する、選挙で候補者が名前を
連呼してただお願いする、大企業が高いお金を払って商品を宣伝する事な
く企業名を連呼するだけの社名広告を打つというのも、この効果を狙って
の事でしょう。

これらの何れの行為も、そのアピールしているものが良いものである事の
証明にも、或いはその改善にもつながりません。こうした安易なトリック
に引っかからないよう、マネジメント、業務、仕事においても、我われは、
もう少し先人が培ってきた理論に敬意を払った方が良いのではと思います。

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信にてお申し込み下さい。

※当資料の配布は、調達・購買・物流関連業務に携わっている方向けに行っ
ているため、企業・機関・団体様を特定できない場合や、コンサルティン
グ業やソリューション提供業の方の申し込みについてはお断りさせて頂き
ます。ご理解ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

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トに関するトピックをお送りする「月刊 戦略調達」を発行しています。
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プライヤの紹介など、企業の調達・購買活動からできる環境経営に関する
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伺い、適したポジションの募集が生じた場合に、優先的にご登録頂いた方
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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

すべての取引が市場で解決できれば、買い手は最も効率的に適正な価格で
調達・購買ができるのですが、残念ながら、すべての売り手、環境が合理
的ではないので、必ずしも、すべての取引で効率的な市場を構築する事は
できません。

交渉は必要悪のような存在です。その交渉にも、交渉学の理論に基づいた
様々なフレームワーク、定石が存在します。そうした交渉におけるフレー
ムワーク、定石を体得すれば、交渉における相手の陳腐なトラップを見破
り、対抗手段を打ったり、相手を合理的な取引に導いたりできます。

「不敗のBtoB取引交渉入門(買い手企業編)」では、BtoB取引交渉の特殊
な要因や既存の交渉術の限界を踏まえ、BtoB取引交渉に適した交渉のフレー
ムワーク、定石を修得するための勉強会、ワークショップです。是非、ご
参加頂ければと存じます。詳細、申し込みはこちら⇒
https://www.insightnow.jp/communities/id/54        (山本)

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【週刊 戦略調達】
■発行者 株式会社 戦略調達 中ノ森 清訓
 www.samuraisourcing.com
■発行日 毎週火曜日
■創刊 2009/4/16
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