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【環境調達.com 第27号 2009.12.24】
案の定、成果をもたらさなかったCOP15を糧に、今後の環境経営を考える

【環境調達.com 新着トピックス】

コペンハーゲンで開かれていた第15回国連気候変動枠組み条約会議(COP
15)は、案の定、何の合意の採択もなされず、「合意に留意する」という
拘束力のない文書をまとめて終了しました。合意の骨子としては、1月31
日迄に先進国は温暖化ガス削減目標の提示、途上国は排出抑制計画を提示。
先進国は10~12年に総額300億ドルの途上国支援を実施、更に20年までに
年1,000億ドルの拠出を目指すとの事です。支援については威勢のよい事
ですが、1円の収益を上げるのに凌ぎを削る経済と、上品な政治の世界で
は貨幣価値が違うのでしょう。幾ら参加者が自画自賛しようと、今回の会
議は問題の先送りにすぎず、成果は乏しかったと言えるでしょう。

さて、高尚な政治は、世界中の偉い人達に任せるとして、大切なのは企業
人として我われが何をすべきかです。

幸いな事にCOP15は一つ明らかにしました。政治ではこの問題を当分解決
できないという事です。国は違えど自己と自分の身内の保身が最大の関心
事である政治には、地球環境の負荷削減の為に行動するインセンティブは
余りありません。

社会、経済はヒト、モノ、情報、カネがグローバルに流れています。それ
に対して、政治は国というムラ社会の論理に縛られており、地球環境の負
荷削減といったグローバルな問題の解決には適していません。社会、経済
と政治のインセンティブは大きく乖離してしまっているからです。

このような状況は、ゲームのルールが政治によっては定められないという
事であり、我われ経済人にとっては大きなチャンスです。日本ではゲーム
のルールが定まらないと不安だと感じる方が多いかもしれませんが、それ
だけ競争のために取りうるオプション、成功するチャンスが多いという事
です。

このような環境下では、
1. 適応する
2. 自らルールを定める
3.これまでのルールにしがみつき、やがて淘汰される
の3つのオプションがあります。

排出権取引など、温暖化ガス削減の取組みを追いかけるのが、オプション
1の適応するに当たるかと思いますが、個人的には、「複雑なスキームで
価値のないものに価値をつける」というのが、現在の経済低迷の原因であ
るサブプライムローンのスキームと重なり、それを担っているプレーヤー
も重なっている事が、彼/彼女らの行動が、真に地球環境の負荷を削減す
るという「志」によるものではなく、金儲けなど別の動機によるものに思
えてなりません。

温暖化ガスと地球温暖化の科学的因果関係が定かでない中では、個人的に
は温暖化ガスの削減一辺倒に賭けるのではなく、より根源的な対策である
省資源、省エネルギーに努めるべきと考えます。

残念ながら、世の中は良いものであれば売れるという世界ではありません。
これらの技術型の商品は、de jure standard(法定標準)やde facto
standard(事実上の標準)を取る必要があります。そのためには、行政の
力も借りたい所ですが、成功した事業で行政の力によるものは少ないので
はないのでしょうか。事業が成功するには、ぎりぎりの所で考え抜かなけ
ればよいものが生まれず、行政からの援助は、結局は殆どが中途半端なも
のの延命に終わってしまいます。

COP15は政治がグローバルな問題解決にあまり力がない事を明らかにして
くれました。我われ企業人は、あてにならない政治を頼るのではなく、自
らの力で、あるべき環境経営のルールを定めていくのが最善の策であると、
今回のCOP15の迷走は教えてくれているのではないでしょうか。

最後に、こうした方向に進みにあたり、政治への要望を伝えます。政治の
力に頼るつもりはありませんが、国というムラ社会の論理に基づく彼/彼
女らの行動は、ヒト、モノ、情報、カネの最適な流れの妨げになり、足手
まといになるからです。

COP15での日本政府の対応は近年稀に見る優れたものでありました。敢え
て注文をつけるとすれば、2010年~12年の3年間で150億ドルの途上国「鳩
山イニシアチブ」は余計であったという点です。「鳩山イニシアチブ」は
結局途上国の行動を変えられず、合意をまとめる事につながりませんでし
た。「他国から称賛される」という安易なショーマンシップは、「ごねた
方が得」という誤ったメッセージを参加者に与えました。

リーダーシップはショーマンシップではなく、大義のために相手の行動を
変えてこそです。そのためには、時には憎まれ役になる事も必要です。

今回のCOP15のdealbraker(交渉決裂の要因者)は、中国、米国、途上国
です。本来は、日本は「あなた方のせいでCOP15の会議、政治への信用が
ぶち壊しだ!」と強い調子で迫る位でなければいけない位です。

この交渉アプローチが効を奏すれば早い段階に、そうでないとしても、地
球環境問題の深刻性から、各自に根源的な対策を求められるようになりま
す。政治の迷走に安心せずに、当てにならない政治に振り回される事がな
いよう、各自で持続的な成長を経営目標に織り込んだ根源的な環境経営に
舵を取るべき時が来ていると考えます。

※以上は、掲載企業からの情報や一般に公開されている情報を基に、参考
情報として、弊社の視点で編集したものです。掲載企業との取引や契約に
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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

今年はこれが最終号です。次回は1/7(木)発行を予定しております。本
年はつたない文章にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。来年
もよろしくお願い申し上げます(山本)

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