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【環境調達.com 第24号 2009.12.3】
「温暖化ガス削減目標 日本突出」と批判する人間が日本を駄目にする

【環境調達.com 新着トピックス】

米国、中国が相次いで国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)で
提案する温暖化ガスの削減目標を発表しました。

米国が2020年までに2005年に比べて17%削減を、中国がGDP当り排出量を
2020年までに05年比で40~45%削減を、目標として掲げています。

日本は、鳩山首相が9月の国連気候変動サミット開会式での演説で掲げた
1990年比で2020年までに25%削減が現在の目標となっています。米国の目
標は1990年比に換算すると3%削減、中国は削減総量をコミットしていま
せん。

こうした事から、「日本だけが突出した目標を掲げている。そんな目標は
達成できない。国民に相当な負担を強いる事になる」と経済界、労働界な
ど各方面から批判が出されています。

しかし、今回、鳩山首相が掲げた目標は、近年稀に見る日本の外交交渉の
成功例として称賛、支えるものでこそあれ、批判は的を得たものではあり
ません。

日本の目標には、「すべての主要排出国の参加による意欲的な目標の合意
が、わが国の国際社会への約束の『前提』となる。」と、明確な留保条件
が付いているのです。

つまり、日本の目標は、実際の削減幅をコミットしたものでも何でもあり
ません。しかし、いち早く、具体的な数値で高い目標を掲げる事により、
日本は温暖化ガス削減に消極的であるという批判をかわし、且つ留保条件
を示す事で他国にも日本と同様の高い削減目標を迫るという、非常に優れ
た交渉手段となっています。

「日本だけが突出した目標を掲げている。」という批判は、日本の目標が
既成事実となっているという印象を周囲に与え、それに惑わされた者が反
発を強める事により目標を低めたり取り下げたりするようになれば、それ
こそ、今後、温暖化ガス削減で日本が主導権を取る事が難しくなります。

温暖化ガス削減が叫ばれるようになった現在も、地球温暖化が原因と思わ
れる異常気象や環境破壊が多数報告されており、地球温暖化に対する世界
的な何らかの対応は不可欠と考えられます。一方で、世界的に公正な競争
環境は、経済、社会の安定に不可欠です。

ここは冷静に、世界的に持続的な成長が保たれるよう、国一丸となって、
「日本は世界のために身銭を切って、地球温暖化問題に取り組んでいる。
あなた達も自国の利益ばかりでなく、将来の世界の利益のために行動すべ
きではないか。」と強い姿勢で臨む事により、鳩山首相が切り開いた機会
を支えるべきと考えます。

交渉の主導権を握り、これからのグローバル経済活動の枠組みに自分達の
考えを反映させた方が、的外れな批判でゴネ得を狙うよりも、最終的には
自分の利益になります。

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【編集後記】

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

正直な所、日本が一丸になっても、COP15で温暖化ガスの削減目標はまと
まらないと思います。現在の温暖化ガス削減目標の設定に関わる議論は、
やり得、ゴネ得の感があり、早めに多くの温暖化ガスを排出しておいた方
がより多くの枠を勝ち取れるという構造になっています。

本来であれば、世界的に活動当りの絶対的排出量が一番低い技術が採用さ
れるような目標設定をすべきだと思います。

加えて、地球温暖化と温暖化ガスの科学的因果関係が不明な中で、温暖化
ガス削減だけに頼るのは、地球温暖化は失敗したら取り返しがつかない問
題だけに、非常にリスクが高いアプローチだと思います。

我われ企業人は、何らかの温暖化対策は絶対不可欠となっていく中で、ま
とまらない国際交渉を当てにするのではなく、どのような環境規制、温暖
化対策が必要になるかを先読みし、自身の判断で行動するのが一番の得策
ではないでしょうか(山本)

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【環境調達.com】
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